FAQ よくあるご質問
うつ病と自律神経失調の違いは?
自律神経失調症は文字通り自律神経のバランスを崩す病気です。自律神経とはたとえば外からの刺激や体 内の情報に応じて、心臓や消化管など内臓の働きや血圧、体温の調節といった体のさまざまな機能を調節する 神経です。その調節に変調をきたしたものが自律神経失調症で、その結果動悸、頭痛、息苦しい、下痢、のど のつまりなどの症状があらわれます。うつ病も同様に自律神経が乱れるので全く同じ症状があらわれます。う つ病の初期には身体の症状しかでないこともありその時点ではうつ病か自律神経失調症かは判断できません。 鑑別のポイントとしては精神症状の程度です。自律神経失調症でもある程度意欲がなくなったり、気分が沈ん だりしますが、うつ病ではそれが強くでてきます。それらはしばらく経過をみているうちにはっきりしてくる ことがよくあります。いずれにしても早めに受診されたほうがいいでしょう。
薬ってなんかこわいイメージがあるのですが?
「一生やめられなくなるのでは?」と心配される方がいます。以前は薬の依存症があらわれることがあり ましたが、今の薬はほとんどみられません。よくなれば徐々に減量していって最後には薬がいらなくなります。 ただし薬を飲んだひとすべてではありませんが、副作用はでることがあります。ただそれも眠気やふらつき、 立ちくらみ、胸やけといった軽いものばかりで飲んでいるうちになれて感じなくなる時もありますし、どうし てもつらいときは変更すればおさまります。薬を勝手に急に中断すると症状がもどってしまったり、具合が悪 くなることがありますから、自己判断で中断することがないようにお願いします。
薬を飲まないで治す方法はありませんか?
病気の種類によります。たとえば職場のストレスで病気になった、という場合は配置転換をしてもらうだ けでよくなることもあります。対人関係の問題で病気になったという時はカウンセリングだけでよくなること もあります。しかしストレスからといってもうつ病の場合は薬なしで治療するのは不可能です。他のストレス からくる病気も薬を飲んだほうが早くよくなります。うつ病や心身症は心の病であると同時に身体の病気です。 精神的なストレスや性格要因、体質などが複雑に絡み合って発症に至っています。精神的な治療と薬での治療 は治療の2本柱、車でいえば前輪と後輪、このふたつがうまく作用して治癒に向かいます。薬はこわがらず上 手に付き合っていきましょう。